天城峠 |
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行程 (着/発)(+++:電車、===:バス、---:徒歩) ◆1月2日 ◆1月3日 ◆1月4日 |
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山日記 1日出発の予定だったが2日になっても強風はいっこうに収まらないのでしかたなく出発する。 稲取駅から海岸に向かう。伊豆横断の出発写真を撮ろうと思ったが残念なことに海岸は砂浜ではなく港だったのでちょっと物足りない感じ。おまけに強風の為、三脚が立てられないので波間に浮かぶカモメの写真を撮っただけになった。 |
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三筋山からの下り道 マウンテンバイクが意外と多い |
だがここから見る天城山は確かに大きく、ひとつの山として風格さえ感じられる。 これだけ展望が良い山なのに残念なことに山頂直下まで車道が来ているので山登りという感じは薄れてしまう。 三筋山から展望所までは道もよく整備されており展望もすばらしい。山の雑誌で紹介されないのが不思議だ。 |
八丁池 風が強く木々のざわめく声が大きい |
たいした登りも無くダラダラと歩いていたらいつの間にか八丁池口に着いてしまった。八丁池の水を使おうと思っていたのだが念のためバス停で水を補給する。小さな沢の水を利用していて水量は少なかった。 八丁池口に到着した時点で今日の山行は終了した気分になっていたせいなのか?そこから八丁池までが結構疲れた。 池の辺の草地にテントを張る。草がクッションになって寝心地最高であるが自然破壊にならないかチョット心配。 相変わらず風は強いが池の周りの木々が防風になっていてテントを張ったところは風は弱い。ただ周りの木々を揺らす風の音はゴーッとかなり大きい。 |
テントの中でバーボンを飲んでは大声で歌を歌う。僕にはまともに歌える歌が少なくレパートリーを全て歌った後はいつもデタラメな歌になってしまう。歌というよりもただ意味不明な言葉を叫んでいるだけかもしれない。 外に出た際に酔っ払って足がもつれ、テントロープにつまずきペグを折ってしまった。まったくどうしようもない奴だ。 |
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仁科峠からは展望の良い道が続く |
翌朝、5時に目が醒めるがシュラフの中で6時までぐずぐずしてしまう。この半分起きて半分寝ているような感じで暖かいシュラフに包まっているのは何て気持ちが良いのだろう。でもさすがに6時になると出発準備をしなくてならない。 7:00出発予定が7:40となった。外に出てみると僕の他にテントが1つ有り、昨日の歌を聞かれたかと思うと恥ずかしくなる。 今日も相変わらず風が強く曇り空だ。がっかりした気分で展望台まで行ってみると諦めていた富士山が見えていた。今年初めて見る富士山に感動、とたんに元気が出る。まったく単純な奴だ。 |
猫越岳までは単調なまき道が続く。猫越岳展望台に立つと遠くに駿河湾が見えた。既に伊豆半島を半分横断したんだという実感がわく。風は相変わらず強いが天気は良くなって来て気分はすごく良い。 牧場の家キャンプ場で水を補給する予定だったが、登山道からソホーズみたいに大きい天城牧場が近くに見え、こちらが確実に水はあるだろうと仁科峠から往復することにした。 仁科峠からは富士山がぐっと近くに見えてきた。周りの山も緑の熊笹に覆われてなだらかな山容なので草原をトレッキングしているような気分だ。心配していた水も無事に確保できたし、天気は良いし気分は最高である。 |
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塊の山の山頂直下で幕営 この写真では分からないが富士山もきれいに見える |
ただ風は海からそのままぶち当たる感じで一段と強くなった。防風のため合羽を着て強風の中を歩いている僕を車で峠に来ていた老夫婦が不思議そう?に見ていた。 今日の幕営予定の宇久須峠に着くが強風を避けてテントをはれそうな場所がない。唯一、熊笹を刈り取ってあり風を避けられそうな場所にはお地蔵様が陣取っていてそこは気が引ける。どこか森の中の風が避けられそうな場所を探して前に進むことにする。 塊の山の山頂を北に10mほど下りた所に空き地を発見。ここは風が避けられるし、おまけに富士山も見える。さっそくテントを張る。 |
金冠山から見た富士山 実際よりも写真の写りが悪くてガッカリ |
エアーマットを膨らませようとしたが寒さに口がかじかんでうまく出来なかった。とりあえずこれは後回しにしてコーンスープを作る。体がじんわりと暖まり美味い! あとは夕日に沈む富士山を見ながらバーボンのお湯割を飲む。これだから幕営はやめられない。 翌朝、ラジオの天気予報で「今日も強風でしょう」と人をガッカリさせる事を言っている。今日の昼食はラーメンにしようと考えていたが強風の中作るのも面倒だ。えーぃ!朝食のカレーライスにラーメンをサービスだ。食べ過ぎでお腹が少し苦しい。。。 |
塊の山から船原峠までは展望が無い道でつまらない。春や夏だったら花が咲く道だそうだが今は枯葉が積もった道を昇り降りするだけだ。しかし一変して峠から達磨山までは展望が良くなり駿河湾の深い青に白い波が波打っているのがみえる。 車道を歩いていると通りすがりの車中はとても暖かそうに見える。それに比べて強風の中をザックを背負って歩く自分が少し惨めに思える。しかし植村直己さんでさえ北極点を走破した時に「俺は何をやっているんだ!こんな所で」と思ったそうだ。「これくらいなんでもない!」と頑張りたいのだが。。。風が冷たい。 達磨山山頂はまさしく絶景である。駿河湾越しの富士山がすばらしい。今までいろいろな場所で富士山を見たがこれほど富士山の大きさ、広がりを感じさせてくれるの他にない。山容は丹精な円錐形に形成され、頂から延びるその裾野は緩やかに放物線を描いて海岸にまで達している。 |
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キャンプ場からの富士山 本物はこの写真の数倍きれいだった |
展望の良い山道を50分歩くと金冠山である。ここも展望がすばらしい。いや達磨山以上のすばらしさだ。富士山まで視界をさえぎる物が何も無い。太古の昔、この頂に立ちこの雄大な景色を見た人が居たとしたらさぞかし神々しいまでの感銘を受けたに違いない(太古の昔に富士山は有ったかは疑問)。ここでも写真撮影を大いに満喫する。 あとは一路、木負を目指し歩くだけだ。市民の森キャンプ場まではアセビだろうか?林層が美しい。 |
巷ではやれ2001年だ21世紀だと騒いでいるが僕はあまり関心が無い。それでも出発前の年末にテレビから流れてきたJレノンの「イマジン」を聞いていたらなんだか「20世紀も終わりだな」と一人感動してしまった。 伊豆から戻り、もう一度正月をやり直す。好きなビールを思いっきり飲んで食った。21世紀最初の二日酔いである。 |
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