大菩薩峠 |
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行程 (着/発)(+++:電車、===:バス、---:徒歩) ◆10月21日 ◆10月22日 |
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山日記 塩山駅からバスで裂石に向かう。裂石で降りたのは僕を含めて3人だけだった。 唐松尾根は人の数珠状態でいささかうんざりだが振り返り見る富士山にやはり心は安らぐ。「やっぱ富士山は良いよな!」しかし「あれ!何時の間にか人造湖が出来ている。」前回来たときには無かったが?こうやって段々百名山の景観が損なわれていくのだろう。 |
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チーズの香り漂う雷岩からの富士山 |
大菩薩峠までの道は歩いていて本当に気持ちが良い。熊笹の緑が山を被っていて開放的な感じを受ける。秋の空の下、塩山市、甲府市の町並みの向こうに雪を被った南アルプスが鎮座している。 大菩薩峠から賽の河原を見た景観が好きで写真を撮りたかったがあまりの人の多さに撮れなくて残念だ。 大菩薩峠からは急に人が少なくなる。狼平からは藪が多く、こんな道誰も通らないだろうと思いつつ歩いていたら、意外に数組のパーティーと出会った。それもおじさんおばさんパーティーばかりだ。このコースは藪こぎが好きで跳ね返った枝がピシッと頬にビンタを食らわすのをこよなく愛する一部愛好家の登山道だと思っていたがそうではなさそうだ。 |
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小金沢山から牛奥ノ雁ガ腹摺山に向かう途中、休憩しようとザックを降ろしたら、なんとバンドで横に挟んでいたフリースジャケットが無いことに気がついた。藪を通過する内に引っかかって落としたに違いない。諦めようと思ったが¥18,000もしたやつなので、諦めきれない。ザックを置いて今来た道を早足で戻ること20分。さっきすれ違ったパーティーに追いつく。やはり途中に落ちていたらしくお礼を言って受け取る。でも正直に言えば「そのまま拾ったところに置いていてくれたら20分も戻らなくてよかったのに!」と思った。 かなりの駆け足で戻ったので、フリースが戻ったとたん急に疲れがどっと出る。これで40分のロスだ。そういえば、前回来た時も大蔵高丸で地図を落とした事に気が付き、湯ノ沢峠まで戻ったのだった。このコースとは相性が悪いようだ。 |
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旧峠から雷岩を振り返る |
牛奥ノ雁ガ腹摺山、川胡桃沢ノ頭、黒岳と展望は良い。天気はいまひとつだが、雲海の中に富士山が浮かんでいる。 湯ノ沢峠に着いた時には既に日は傾きかけていた。峠から1分ほどの所に避難小屋がある。水場も直ぐ近くにある。小屋には既に7,8人の先客がマットを敷き詰めていて空きスペースは無い。「少し詰めましょう」と言ってくれたが気の弱い僕は「僕は外にテントを張ります」と辞退する。そこへ二人のパーティーが到着した。 峠まで戻り、少し登った草原にテントを張った。既に暗くなっており、ライトを点けて設営した。やっぱりテントはワンルームマンションだ。自分一人の空間で誰に気兼ねすることも無く休める。 |
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それから2組のパーティーが前の道を通り過ぎた。いずれも「あれっテントがある!」「テントは気持ち良いだろうな!」などの会話が聞こえる。ちょっと優越感に浸る。しかしこの人たちは今夜何処に泊まるのだろう? レトルトのカレーライスを食べて、焼いたソーセージをつまみにウイスキーを飲む。 いつもならここでただの酔っぱらいになってしまうのだが今日は違う。今日はダイエーホークス対ジャイアンツの日本シリーズの第一戦があり気合いをいれてホークスを応援するのだ。ラジオから流れるナイターに音に耳を傾け、シュラフの上にあぐらをかいて応援する。周りにひとが居ないので思いっきり声を出すことが出きる。しかし3回を過ぎたあたりで酔いと疲れのため眠ってしまった。情けない。。。 |
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白谷丸からの富士山 |
翌朝、まずラジオのニュースを聞いた。正直言って負けると思っていたホークスが勝っていた。気分は最高!しかし天気予報は曇りと言っている。気分は最低! テントの外を覗くと一面ガスっていて何も見えない。8時まで待ったが天気は回復しないので出発することにした。 昨夜、避難小屋に居た8人と会った。どうやら同一パーティーのようだ。「まったく!10人しか泊まれない小屋に8人で来るなよな、他の人が泊まれないじゃないか!大人数パーティーはテント持って来いよな。」と言えたらどんなに気持ちがいいだろう。 |
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大蔵高丸は意外と人が多かった。多かったといっても8人位である。この人たちはどこから入山したのだろうか?晴れていれば展望は良さそうであるがあいにく一面ガスの中。こういう時って休んでいても視線の方向に困ってしまう。どんなに目を凝らしても見えるのは白い闇だけなのだ。 滝子山まで行く予定であったが大谷ヶ丸まで来ても曇りなので、予定変更で笹子駅に向かって降った。 |
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