櫛形山
行程 (着/発)(+++:電車、===:バス、---:徒歩)

◆12月1日
立川 (6:43) +++ 甲府 (8:46/8:50) === 上市ノ瀬 (9:40/9:45) --- 県民の森 (10:45/11:00) --- (中尾根登山道) --- 祠キャンプ場 (13:20/13:40) --- 櫛形山 (14:15/14:20) --- 裸山 (15:00) (テント泊)
◆12月2日
裸山 (9:15) --- アヤメ平 (10:00/10:15) --- 唐松岳 (10:35/10:40) --- 平岡 (12:45/13:17) === 甲府 (14:22/14:27) +++ 立川 (15:41)

山日記

日本二百、三百名山の中で南アルプス北部の前衛になっている山は櫛形山と入笠山。
しかし公共交通機関のバス/電車を利用してシコシコと山に向かう僕にとってこれらの山はアプローチしにくい山だ。
入笠山は春とスキーシーズンにバスが季節運行しているので登ることが出来たけれど櫛形山はバス停から憎たらしいほど遠いので諦めていた。
ところが最近、林道を歩くのがそれほど苦痛ではなくなってきた僕にとって櫛形山は自分の射程範囲に入ってきた山、がんばってみっか!と思える山に変わった。



上市ノ瀬でバスを降りて歩き出す。
車道は思ったより急な斜面で歩き出しからいきなり前傾姿勢だ。
天気予報では小春日和になると言っていたが12月とは思えない陽気でほんの10分歩いただけで額から大粒の汗が滴り落ちる。
車道を一時間ほど歩いて県民の森へ到着。バンガローの横を通って中尾根登山道を登って行く。

硬い舗装道路と違って土の感触は心地よい。登山道を歩き出すと山の匂いがする、やっと自分のテリトリーに入った感じがして気持ちがグッと落ち着く。

10分ほど登った所に「標高1000m」の札を見つけた。バス停から既に一時間以上歩いているのにまだ1000mしか登っていないんだー!と言う事は櫛形山まであと1000mも登らなければいけないのか!テントが入ったザックを急に重く感じる瞬間てあるものだ。

櫛形山の特徴は3つ、まずは何と言っても東洋一のアヤメの群落(世界一ではなく東洋一ってところがどこかウサンくさいけど)、それから唐松林とサルオガセだ。
正直に言えば僕もアヤメを、それも一面に咲き誇っているアヤメを見たいと思う。だけど7月にテントを持って林道を歩くなんて地獄だろうし、それに人で混雑している山はゴメンだ。
ちょっとへそ曲がりかもしれないけれどハイカーの少ないこの時期にアヤメは諦めて唐松とサルオガセだけでも見れたら良いか!などとかなりのマイナス志向でやって来た。

歩き出して直ぐの唐松林、それが登っても登っても延々と続いていた。こんな唐松林の連続は見たことが無い、もう一ヶ月早く来ていたら黄色の紅葉がさぞ綺麗だったのだろうな!地面を覆い隠す葉っぱの量はそんな思わせぶりだ。

途中で林道を横切ってさらに登って行くと一人の男性が降りて来た。林道に停めてあったのはどうやらこの人の車らしいけれど今日初めて会った登山者だった。(結局、この日はこの男性と会っただけだった)


でかいぜっ!櫛形山からの富士山はすこぶる大きかった。
雲の下には甲府の市街地のパノラマが広がっていた。
朝方は晴れていたけれど登り出した途端に頭上を雲が覆った。ずっと展望の無い唐松林の中を歩いて来たので曇っていてもそれほど気にならなかった。
急な斜面になって展望が開け、ふと後ろを振り返ると木々の間に薄く霞んだ甲府市街が広がっていた。自分の頭の上は重たそうな雲にしっかりと覆わるれているのに市街地はキッパリと晴れている。そして市街地のその向こうの山はまた雲に覆われている。どうやら晴れているのは甲府市街だけなんだな!と考えながら視線を厚い雲の上に向けると・・・
そこに富士山の姿があった。

“♪頭を雲の上に出し〜”という歌があるけれどまさしく雲の上に富士山は浮かんでいた。
その姿は意外とデカイのだ!大菩薩嶺から見るよりもここからの方がデカイのではないか?地図を見とたしかにこっちの方が富士山に近いのだった。
ただ富士山が大きく見えるのは距離が近いためばかりではないだろう。甲府市街は盆地になっているので富士山との高度差がより富士山を大きく見せているのだろう。

唐松林を抜けると目の前にポッカリと明るい草原が広がった。祠(ほこら)キャンプだ。
周りの巨木には薄緑色の繊維状のものが無数に垂れ下がっている。サルオガセは鳳凰三山の燕頭山でも見たことがあるけれどここのはいっそう激しく垂れ下がっている。
ここには避難小屋とトイレがあってどちらも2000年に建て直されたとあり、小屋の中に入ってみると20人は泊まれそうな広さでまだ新しく、綺麗に使われていた。
この小屋に泊まろうかとも考えたけれどまだ時間が早いので小屋の裏にある水場(小さな沢で水量は多かった)でポリタンを満たすと櫛形山山頂へ向かった。

この辺りから森の感じが変わった。唐松に加えてダケカンバや白樺が多く見られるようになり、地面はコケに覆われている箇所が多くなった。
ヒンヤリとした森の中を歩くと針葉樹特有のレモンのような香りが薄っすらと漂い、鼻腔を心地良く刺激する。


ほこらキャンプ場。だけどテントの設営跡は無くて陽だまりの草原といった感じ。

ほこら避難小屋はまだ新しい。トイレもあって水場も近い。昼寝してみるのも良いかも知れない。

小屋の中には以前の小屋の写真やノートが置かれていてアットホーム的なぬくもりを感じる。

バラボタン平(もしかして薔薇牡丹?)付近は唐松の巨木が多く、またサルオガセも多く見られるようになった。葉をすっかり落とした唐松の枝にフンワリと垂れ下がっているサルオガセ、天使の羽衣?ただのボロ布?綺麗?気味悪い?見る人の感性でずいぶん印象が違って見る植物かもしれない。

バラボタン平の分岐点にザックを置き、カメラだけ持って櫛形山山頂へ向かう。
樹林の中を20分ほど登って行くと山頂に着いた。
山頂の周りはグルリと木々が生い茂り展望は良くなかった。南側が少し開けていたけれど白くガスって何にも見えない、もしかしたら富士山が見えるのだろうか?
山梨百名山の標柱の横で登頂記念の撮影する。山梨百名山の中にも展望が悪い山があるんだな!山頂に登って展望が悪いとどうも達成感が得られないのは僕がセコイ性格からなのだろう。
どこか物足りなさを感じてしまう櫛形山だった。


日本二百名山、そして山梨百名山の櫛形山山頂は広いけれど展望が無くて時間に取り残された感じがした。


バラボタン平から裸山まではこんな唐松の森が続く。
全てを受けとけてくれる自然の懐のような森

バラボタン平から裸山へ向かって歩いて行くと西の方、木々の間にチラチラと山が見えて来た。逆光なので鮮明には見えないのだけれど、ただその大きさから南アルプスの山のどれかだろう。すぐそこに南アルプスの山々がある!そう思うだけでワクワクしてしまうほど南アルプスの存在は大きいのだ。


サルオガセって一体何者?植物なのだろうけれど巨木に寄生している姿、その生態はかなり謎めいていた。
重たいだろうな!などと考えてしまった。


原生林の森、その象徴が樹齢300年の唐松なのだけれど確かに大きいけれど何か300年て中途半端な感じがしてしまって、だって屋久杉は数千年って言うし・・・すまん

裸山の下は広い草原になっていた。登山道の周りにはロープが張られているので草原の中に入ることは出来ない。枯れた草がポツポツと残って風に揺れている。きっと初夏にはアヤメやその他多くの花が一面に咲き誇っている場所なのだろう。
その草原の向こう側、木々の間に南アルプスの山が一つだけ見えた。雲が多いし、山はシルエットでしか見えないので物足りなさは否めないのだけれど今年の9月に北岳に登った時には周りの山は全然見えなかったのでそれを思えばこれでも嬉しい光景だ。

裸山の下の草原も初夏にはアヤメが咲き誇っているんだろう。草原の中には柵があったりして植生を保護しているみたいだった(ちなみにこれは翌朝の写真)

草原からは塩見岳がシルエットで見えていた。左右の山は木々が邪魔して見えない。でもこれでも嬉しいじゃないか!強さを感じる南アルプスの欠片に触れただけでも。

裸山へは草原とは標高差わずか30mほどなので3分で山頂へ到着。
南東の方角に富士山発見!今日歩いたコースはどこも展望が良くなかったので、いつのまにか展望には期待しないような気持ちになってしまっていた。それに雲が多かったし。だからすぐ隣の山の上からポッカリと富士山の頭が飛び出していたのを見つけたときは思わず「おーっ!」と低く唸ってしまった。

早速、写真を撮ろうと三脚を用意していると・・・んー何っ?西の方角に、すぐそこに、でっかい山があるではないか!逆光だし、木々の枝が邪魔で良くは見えないけれど、あの形は、あの三角は確かに北岳だぁー!予想していたより白峰三山ぐっと近かった。北岳の右に見える鳳凰三山はここから歩いて行けそうな距離に見える。
すぐそこに白峰三山!だけど惜しいのは木々の枝が邪魔してよく見えないのだ。
山岳地図を見ると「裸山は白峰三山の展望が良い」としっかり書いてあるではないか!ということはこの辺りで展望が利く場所があるのだろうか?

ザックを山頂にうっちゃり、カメラだけ持って山頂周辺を歩き回った。ところがどこから見ても枝が邪魔して展望が良くないのだ。
どこかもっと見える場所はないのか?白峰三山を求め下の草原まで下って行った。
そうして草原と裸山の周遊路をウロウロと2周、30分ほど歩き回ったけれど結局どこからもスコンと白峰三山を一望出来る場所は無かった。以前は今ほど枝が茂ってなく展望が良かったのだろうか?それに葉の無い今の季節でさえこれ位の見え方だから葉の生い茂った夏ではまったく見えないのではないだろうか?

裸山山頂からの富士山は頭だけ。でも良いじゃないか!
しっかり頑張っている感じがするじゃないか!


裸山山頂のド真ん中、三角点の横にテントを張った。
展望が良くて最高だったんだ。

やっぱりここしかないだろうー!富士山と南アルプスが見える裸山山頂のド真ん中にテントを張った。
こんな場所にテントを張る場合、他に登山者がいると迷惑になってしまうのでも日没の30分前位まで設営を待つのだけれど今日は早々と3時半には設営してしまった。今日一日で会った登山者は一人だけだし、この時間から登山者が増えるとは思えない。まさか僕以外に櫛形山でテントを張ろうなんてアホな奴は居ないだろうし。
テントを張ってザックを中に放り込むと、お湯を沸かしてアイリッシュコーヒーを作る。温かいコーヒーを咽喉に流し込むとウイスキーの香りに一日の疲れを忘れてしまう。

その後はホットウイスキーを飲みながら富士山を眺め、イカを噛んでは北岳を眺める。
秋の日はつるべ落とし、夕方4時を過ぎると早くも西の空がオレンジ色に染まって富士山もほんのり茜色、こんな山の一日の正しい終わり方って良いよなー!


一日の終わり。富士山は薄っすらと茜色に染まった。
色んな場所から見たけど富士山はここからも良いです。


西の空は歓喜しているようなオレンジ色。塩見岳が夕闇に沈んでゆく、夜の到来を告げる。

夕食後はすることもないのでシュラフに入ってラジオを聴いた。
ほこら避難小屋にあったノートにどこかの高校生が「裸山では裸でシュラフに包まって眠る」と書いていたのを見つけた時、アホやなコイツ!と思った。
でも待てよ、やってみるのも面白いかもしれんな!・・・でもやっぱこの季節は無理だな・・・それにしてもアホな高校生と発想が同じレベルの僕って一体・・・
ヌクヌクとしたシュラフの温かさを感じていたらいつの間にか眠ってしまっていた。



今まで何度も幕営をしたけれど目覚ましのアラームをセットしなかったのは今回が初めてだ。
今日はただ山を降りるだけなので好きなだけ朝寝坊するのだ。
朝、目が覚めると時計は5時、まだ起きるのは早いかな?と思ったけど昨夜は19時頃には眠ったので10時間はしっかり眠っている。それにだ、テントの外が薄っすらと明るくなっているのを見たら起きずにはいられない。

お湯を沸かしてコーヒーを作り、テントの外に出てみる。
東の空の下の方が赤く染まり、富士山が三角形のシルエットになって浮かんでいる。
寒さにじんわりと涙がにじむ、吐く息が白い、富士山を眺めながら飲む熱いコーヒー、目覚めのコーヒーは初めての経験、何だかスゲェー旨い、何だかクセになりそうだ。。
北岳はどうだろう?視線を西へ向けた途端に思わずドキュンとしてしまった。昨日は太陽の陰でただの黒い塊に過ぎなかった白峰三山だったけど、それが今は夜明け前のほんのかすかな光に山頂の雪を青白く浮かび上がらせていた。存在感の塊になっていた。
風も無くて静かな夜明け前、冷たい空気の中で動かない景色と言うのは人の心を静かに揺さぶるものだな!と思った。


すぐ目の前の山から朝日が昇る。富士山はしっかり三角形!この不変がなにより嬉しいじゃないですか!


北岳のモルゲンロートを見れるなんて・・・
予期せぬご褒美っていうか、最高な朝はやって来た!

けっして広くは無い裸山の山頂で熱いコーヒーを飲み、ウロウロしながら富士山や白峰三山の輪郭が生まれていく姿、空が明るくなって星が段々と消えて行く様子を眺めていた。

そして午前6時半、すぐ目の前にある山から真っ赤な太陽が昇った。
そういえば今年の9月、北岳からご来光を見た時、太陽がここ櫛形山から昇っていったのを思い出した。これがRさんの言うところの夜明けのリレーかもしれない。


陽が昇ると南アルプスが輝き出した。この写真では伝わらないけれど本当に宝石のように輝いていた


間ノ岳は枝の間にこんな感じでしか見えない。
農鳥岳にいたってはもう・・・・

白峰三山を見ると山頂付近がみるみるピンク色に染まっていく。あーっ、こんなに意地悪な事ってあるだろうか?
この白峰三山のモルゲンロートも全て木々の枝の狭間で展開されているのだ。
んなろーっ!自称エコ人間の僕でさえ、このてっぺんに生えている木を全部、きれいさっぱりと切り倒したくなってしまった。

いつものことだけれど朝日が昇って周りに光が満ちてしまうとホッと落ち着いた気分になる。
普通だったらここで先の山を目指して歩き出すのだけれど今日はのんびりと朝食、そしてその後は山を降りるだけなんだけどこのままスルリと降りてしまうのはやっぱり勿体無い。それでバラボタン平まで散策することにした。

昨日、歩いた時は頭上に雲が広がっていたので森全体がどこかドンヨリとした空気の中にあった。今朝はそれが一変して日差しをたっぷりと受けた森はアチコチに濃い影を作っている、枯れたアザミの穂が朝日を受けて金色に輝き、針葉樹の鈍い緑までが色鮮やかでこうなると小鳥の鳴き声も一つ一つ鮮明に聞こえてくるから不思議だ。
バラボタン平まで道の高低差は余り無く、朝の凛とした空気の中、昨日とは別の道を通ったりしてのんびりと散歩を楽しんだ。

再び裸山へ戻り、テントを撤収。
それでは行きますか!ザックを担ぎ上げる。
富士山は背中から光を浴びて白さの中に消え入りそうだ。南アルプスの山々はその蒼さに輝きを増した。もうこれで見納めになるのか!残念に思うのは下山時のいつもと同じ。


白樺の枝の間にやっと望遠レンズが抜ける箇所を見つけた。
塩見岳の雪が太陽の光に銀色に光っていた。後ろは荒川岳、赤石岳。
凍った地面で滑らないように注意しながらアヤメ平まで降りて行った。
アヤメ平は裸山下の草原よりも更に広い草原だった。初夏、この広い草原がすべてアヤメに埋め尽くされている光景!想像するだけでそれは素晴らしいに違いないのだ。
周遊路を散策する。花は無くて飴色に枯れた草地がただ広がっているだけなのだけれど陽だまりの下ではこんな景色も嫌いではない。木々の向こうに白峰三山も見えるけれど、ここからは鳳凰三山の方が良く見えた。薬師岳から地蔵岳がほぼ縦一直線に並んで見える眺望は珍しい。

アヤメ平のクリスマスツリー
サルオガセでデコレーションされた木はちょっとブキミだろっ!

アヤメ平から唐松岳へ向かう道では白峰三山が木々の間に絶えず見え隠れしている。こんなに近くに見えるのに山の全貌がスリット無しでは見られないのは本当に悔しい。
もうこうなったら唐松岳からの展望に期待だ!

しかしこの期待が無残に打ち砕かれる唐松岳の山頂だった。
展望は全く無いので山頂の標柱で写真を撮るとすぐに出発した。

唐松岳から丸山へ向かうと白峰三山は遠くなって鳳凰三山が近くなっていく。でもやっぱり鳳凰三山も木々の向こう側にしか姿を見せない。どこか一箇所くらい開けている箇所があるだろう?と左の方ばかり見ながらいていたらは登山道が直角に折れているところで3度、道を見失い焦ってしまった。
唐松岳から先は落葉の量がハンパではなく、登山道は完全に埋もれてしまっていて一度登山道を見失うと遠目では道を探しにくかった。

この落葉の多さに丸山へ登る分岐を見落としてしまった。丸山をかなり巻いた時点で「あそこが分岐だったんだな!」と思ったけれど引き返す時間は無かったので丸山は諦めた。だけど気になってしまう、はたして丸山山頂から展望は良かったのだろうか?

アヤメ平から丸山まではずっと白峰三山や鳳凰三山の見えそうで見えない状態が続き、これはハイカーにとって生殺し状態でしかなく、胸をかきむしりたくなるような苛立ちで体に非常に悪いのだった。


アヤメ平の避難小屋。周りを散策してたら時間が無くなってしまって中の様子は確認できず。だけど荒れているような感じはしなかった。

アヤメ平は周遊路もあって広い。
この広い野原いっぱい咲く花を・・・
それは素晴らしいに違いない。

唐松岳山頂。展望も無く地味なだけに名前が北アの山と同じなのがよけい悲しい

丸山からの登山道は溝状に変わり落葉に埋もれていても分り易かった。
親子二人のハイカーが登って来た。丸山へ登るのですが展望はどうでした?丸太で後頭部をバコンと殴られるような問いかけに完全に撃沈してしまった。
それにしても昨日今日の二日間で出会ったハイカーはわずか3人(2組)だけだった。アヤメの開花時期を外しているとはいえ、こんな小春日和の二百名山にしてはナゼか少なすぎる人の数ではないか?

櫛形山はアヤメを見に多くのハイカーが訪れるらしいので山はかなり観光地化が進んでいるという印象だった。だけどこうして訪れてみると原生林の森がまだまだ広がっていてしっかりと山の匂いを残している。木々に阻まれた展望の悪さも山が人にコビてない証なのかもしれない。
アヤメは見れなかったけれど数々の宝物のようなシーンに出会えた山だった。
けっこう良い感じだっ櫛形山!!!

おーし、行け行け!振り返るとさっきに親子が登山道に深く積もった落葉を蹴散らしながら登って行くのが見えた。



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