三方分山、パノラマ台
行程 (着/発)(+++:電車、===:バス、---:徒歩、***:その他)

◆5月21日
大月 (8:34) +++ 河口湖 (9:28/9:40) === 赤池 (10:05/10:10) --- 女坂峠登山口 (10:30) --- 女坂峠 (11:00/11:15) --- 三方分山 (11:45/12:00) --- 精進山 (?) --- 精進峠(三ッ沢峠) (12:25) --- パノラマ台 (13:15/14:00) --- 烏帽子岳 (14:15/14:30) --- パノラマ台登山口 (15:10) ---(本栖湖散策)--- 本栖湖 (15:50/16:05) === 河口湖 (16:45/17:11) +++ 大月(18:08)

山日記

河口湖駅を降りて富士宮駅へのバスに乗り込むとバスは超満員状態だった。
何でだ?と思ったけど周りの乗客の会話を聞いているとどうやら富士芝桜まつりを見に行くらしい。日韓中米入り乱れての車内だったけどどうにか座ることが出来た。
・・・それにしてもオバちゃん達は良く喋るねぇー!こんな河口湖の朝だった。

(この山域は JRホリデーパス(\2300)、富士急レール&五湖フリー(\3600) の使用で割安になるかも )

精進湖沿いに歩いて行く。振り返ると薄っすらと富士山が見えた。ぼんやりとした空模様。

赤池でバスを降りて精進湖沿いを歩いて行く。大型トラックの往来が多くて道の端っこを歩く。
振り返ると湖の上にポッカリと富士山の姿が見えているけれど薄っすらと霞んでしまっていた。
天気予報では晴れだったけれど天気図を見ると高気圧の中心が関東より東にあるので多分薄曇りだろうなとは予想してたけど、こんな富士山にはやっぱりガッカリさせられる。
雨が降らないだけまだましかもね!こんな時ってこんな常套句しか出てこない。

登山口からは沢沿いに登って行く、もう新緑が目に眩しい。
ジグザグ道を折り返し登っていると目の前にいきなり動物の死骸がぁ・・・うわわわわぁー!ここまでは早くも疲労の半眼状態だったけど、こんな時って目ん玉全開になるよね、意味無く叫んじゃうよね、全身の血が逆流するよね。
毛が黒くて蹄があるからカモシカなのかな?半分骨になった死骸が道に横たわっているのだけれど、それが細い道を完全にふさいでいるので先に進むには飛び越えるしかないわけで・・・助走しながらまた意味無く叫んでしまうのだ(写真ぜってぇー撮れません)。

女坂峠の石仏にはナゼか頭が無くてかわいそう。

水場(水量多い)から登り12分で女坂峠へ到着。
この峠に来るのは2度目なのだけど「こんな感じだったかな?」記憶の断片をたどる作業よりも目の前の新緑にやっぱり心は奪われてしまう。
若葉の緑を透かして見る光の輝きの優しさや力強さが山全体に溢れていて、それが素直に体に浸透してくる心地よさは何だろう。

女坂峠から三方分山へ向かう道は急登だったと記憶していたけれど今回歩いてみてそんな感じはしなかった。ザックが軽いせいもあるけれど何よりも新緑の鮮やかさと風の心地よさが疲労を感じさせないのだ。時々見せる山ツツジの赤の華やかさが緑の中ではいっそう新鮮だった。

思っていたより楽に三方分山へ到着。
この山頂は懐かしかった。前回この山頂から釈迦ヶ岳へ向かったけれど、釈迦ヶ岳方面への雪道にはトレース跡が無くて行こうか?止めようか?ずいぶん悩んだのだった。
今回こうして雪が無い時期に再訪してみたのだけどやっぱり釈迦ヶ岳方面への道はあまり踏まれていないようで、こうなるともう一回勝負してみっか!とギリギリ思ったりする。
この山頂の周りは木々に囲まれていて展望は無いけれど一箇所だけはポッカリと開けていてそこに富士山を望むことが出来る。
今日の富士山は薄霞の中でやっぱり冴えない姿なのだけどやっぱり大きいわぁー。
その山頂に残る残雪の冷たさもここまでは届かなくて、風に新緑が揺れるとどこかのんびりした時間の流れを感じさせる。

三方分山頂は木々に囲まれて展望は無い。


ただ一箇所、富士山の方面だけは開けている。

精進山は山頂を表す標示とかは見当たらず30cmほどの小さな祠があるだけだった。

精進山から精進峠(標示では三ッ沢峠となっていた)付近はウバメガシなどの潅木が多くて、その向こう側に富士山や反対側では蛾ヶ岳や釈迦ヶ岳が見えそうなんだけど全然見えないのでイライラしてしまう。
今回の山行は時間にかなり余裕があるのでラジオを聞きながらゆっくりと歩くことにした。
ラジオって普段は全く聞かないけれど夜のテントやこういったそぞろ歩きには妙に合ってたりするのだ。ラジオなんて聞いてないで山登りに専念しろっ!って言われそうだけどこの空気感もまた山歩きの「のんびり」には欠かせない。

「スゲェー!」吐息の向こう側、広い空間に思わず歓喜の声が出てしまった、悩殺ぶふふ映像!
ラジオを聴いていたオレを叱って下さい・・・・・・!

パノラマ台にはまさしくパノラマの眺望が待っていた。
富士山の4合目から上は霧が晴れていて幻想的な風景、南アルプスは全く見えなかった。
富士山方面180度には遮る物が何も無く、ここはその名前の通りまさしくパノラマ台だった。

山頂に設置されている方位盤を見るとここからは南アルプスも見えるらしいけど、今日は灰青色の空にブロックされていて近隣の山しか見ることが出来なかった。目の前の富士山でさえ4合目から上だけがポッカリと霞の上に出ている感じで富士山の前にある大室山さえ霞の中にしっかり埋もれてしまっていた。
くどいようだけどここの展望はスゴイぜぇ!眼下に見える精進湖から青木ヶ原樹海があって、その緑の絨毯の緩やかなスロープの先に続く富士山はどっしり!まさしく雄大な景観だ。
こりゃ来なけりゃ損だっ!初めて来た僕でさえそう思いたくなる場所。
こりゃまた冬に来るしかなかっ!「また富士山が見たくなる場所」がひとつ増えました。

パノラマ台からの精進湖。左は三方分山、右は五湖山、王岳。
王さんと言えばホークス、セパ交流戦も気になる・・・しかしいきなりな展開。

上の画像の続き。青木ヶ原樹海から富士山まではなだらかな絨毯のよう
帰りのバス時刻とバス停までのコースタイムを再確認し、時間の許す限りギリギリの時間までここで休憩することにした。
この山頂で休憩する人達を見ていると休憩時間が長いこと、それから服装がジーンズやスニーカーなどのラフな格好のハイカーが多いことなどが感じられた。
こんなに太陽が明るくて、風が素直だったら、もうオニギリとお茶があれば十分だかんね!

烏帽子岳へ向かって行く。
今回の行程はあまりにも短い!烏帽子岳へ着いた時には終わりを感じてしまって何だか寂しい。
烏帽子岳山頂には電波塔があるので味気ないけれどこの山頂も富士山の眺望は良かった。

烏帽子岳山頂には電波塔があるけれど、ここからもドスコイ系の富士山が見えるのだ。
何だかなぁー!やっぱり全然物足りないのだ。
烏帽子岳からズンズンと降って行く。乳酸が微塵も出来てない脚足、額の汗はすっかり乾きっぱなしだし・・・普通、下山する時って疲労感いっぱいなのだけど今回はそれが無いのだ。
深青色の本栖湖の湖面が新緑の木々の間から見えるようになった、まだ時間があるんだったら竜ヶ岳まで登ってやれと思ったほどだった。
パノラマ台登山口から本栖湖バス停までは車道を歩いた、歩かなければいけないのだ!
今回の山行の一番の目的は山を繋げること、そう天子山地から大菩薩まで繋げるのだ。

天子ヶ岳-熊森山-毛無山-竜ヶ岳-三方分山-王岳-鬼ヶ岳-黒岳-三ッ峠山-笹子峠-滝子山-湯ノ沢峠-大菩薩嶺
・・・これでとうとう天子山地から大菩薩まで繋いだのだ。

オレはやんよ!ほんの小さい挑戦だけど・・・大菩薩嶺より先もガッツリ登って見せます!

本栖湖を散策、竜ヶ岳山頂に雲がかかった。
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